全国菓子大博覧会

実は日本で一番長く続いてる博覧会ってこの菓子博じゃないでしょうか?知らんけど。

全国菓子大博覧会 – Wikipedia

第1回は1911年。もう100年以上前に始まりました。僕は2002年のくまもと菓子博が初めて参加させて頂いた菓子博になります。ちょうどあん庵を立ち上げた年で、寝ずに工芸菓子を作った記憶があります。もう本当に店の床で毎晩力尽きて倒れてました(笑)

その後、2008年姫路、2013年広島であり、直近では2017年に伊勢で開かれた「お伊勢さん菓子博」が最後でその後が決まらなかったのですが、ようやく先日2025年に北海道の旭川で開催されることが決まりました。万博と同じ年ですね。

参加できるかどうかは分かりませんが、取りあえず見に行こうかなとは思っています~

 

 

であいもん

「であいもん」って漫画ご存知ですか?

昨年TVアニメにもなったという事でご覧になった方もおられるのでは?マイナー局(失礼!)とかなので爆発的に流行った訳ではないのですが、かなりいい漫画ですね。2016年から続いている漫画です。

因みに「であいもん」という言葉自体は、京言葉で「食材同士が合わさることでお互いの良さを引き出す、取り合わせの良い食べ物」という意味を持つ・・・と、Wikipedia先生は言っておられます。

今まで和菓子を題材に扱った漫画やドラマは、例えばNHK朝の連ドラで竹内結子さんの出世作「あすか」とか、ドラマ化されるも原作者さんが無くなって未完のままの「あんどーなつ」、小説で漫画化もされた「和菓子のアン」、樹木希林さん主演?の映画。粒あん炊くシーンがリアルで忘れられない「あん」、ちょっとファンタジーな「あやかし和菓子屋本舗 」、4コマ漫画の「わさんぼん」、浜辺美波さん、横浜流星さんでドラマ化した「私たちはどうかしている」などなど。最近では「カムカムエヴリバディ」もそうですね。

他にももっとありそうですが有名どころはこんな感じなんでしょうかね。これらの作品の中で何作品かは知り合いが和菓子の監修をしたりもしています。

全ていい作品なのですが、自分の中ではこの「であいもん」が一番かなって思ったりします。
何か作者の浅野りんさんは本当に和菓子が好きなんだろうなって伝わってきます。

納野家に居候している少女の雪平 一果ちゃんが準主役で、和菓子屋に居候をしている跡継ぎ候補という設定なのですが、現実的にはあり得ないけどあり得るような気にさせますし、和菓子の登場の仕方が結構しっかりと本格的なんですね。

読んだ事の無いかたは是非読んでみて下さいね。

 

 

10年後会社の生き残る確率

モバックショウに来たついでに東京に和菓子屋を見に来ました。
最近は結構老舗が別ブランドで今風の店舗を展開するパターン、全く別の業界がブランドを作って参入するパターンが非常に多くなってきました。

多分どこの業界も同じだと思うのですが、時代の波に乗ったところは強いですね。というか乗らなかったら生き抜くのは非常に難しいんです。

老舗は昔ながらの伝統を守って長く続いてきたと思ってる人が大半です。いわゆる秘伝のタレを継ぎ足して100年みたいな。

もちろん変わってはいけないこともあります。

でもいくら伝統だと言っても同じことをただ永遠と繰り返すだけで本当に長く続くものでしょうか?だとしたらある意味楽ですよね。新しい商品も開発しなくていいし、既成商品の改良もしなくていい。売り方も核家族が増えようが一人暮らしが増えようが変えなくていい。宣伝の仕方も同じでいい。

ウチの店は今年で21年が経ちます。和菓子屋としては歴史が浅すぎて話にならないかも知れませんが、現代は会社や店が10年後に存続している確率は6.3%というデータもあります。まぁ何とか生き残って来ました。

この20年で何が変わったのでしょうか?
まず、一番大きな変化は何と言っても20年前はスマホが無かったということです。そしてSNSも無かった。いや、それらしきものはあったけど今のTwitter、Facebook、Instagram等々は無かった。ネット通販はあったけど一般的ではなかった。

和菓子界ではどうでしょうかね。変わったと言えば他業界からの参入、単品勝負の店が増えた、フルーツ大福、かりんとう饅頭のブーム、葛アイスバーの出現、洋風イベントへの参入。他にも細かい事はありますが、大きくはこんなところでしょうか。

流行りものを作らなくても店はやっていけます。が、味とか好みの変化って無いのか?って言われれば、それはやっぱりあるんですね。あるんだったら合わすことも大事かもしれませんね。

変わらないことは・・・・「和菓子で世界を幸せにする」ことですね(^^♪

【七十二候・第六候】草木萌動(そうぼくめばえいずる)

この頃になると流石に寒さの和らぐ日が増えてきます。それでも三寒四温と言われる様に寒い日と春の日は交互にやってきます。

寒い日が3日続いたと思ったら暖かい日が4日続く。それを繰り返して春に向かっていくという意味で本来は「冬」に使う言葉です。

でも太陰暦や太陽暦とのズレもあるし今は3月によく聞く様になってますね。その方がしっくりくると思うのは僕だけでしょうか

ちなみに3月はまだ寒くて4月になれば温かいので「三寒四温」というということを聞いたことがあるのですが、これは流石に間違いですね。。言葉に変化はつきものですが何でも良いわけではありません笑

旬の魚は「はまぐり」ということもあってひな祭りにははまぐりのお吸い物を作ったりしますね。別の意味もあるみたいですが。

春は心も踊りますが、花粉症の僕には大変な時期にもなりますね・・・

 

 

 

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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。

おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。

(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)

参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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モバックショウ2023

モバックショウ(国際製パン製菓関連産業展)にやってまいりまして、興味のある機械類を見て来ました。コロナでここ数年はこの類いの展示会が開催されなかったり、規模を縮小したりしてましたが、ようやく元に戻りつつあって、日本語以外の言葉を聞く機会も大幅に増えました

幕張メッセは東京から少しありますが、この手のイベントでよく使われますね。一番初めに行ったのは20代の時にモーターショーに行った時だったと思います。千葉ではディズニーランドよりもここに来てると思います

今回も収穫はありました。大本命が無かったのはちょっと残念でしたが、またそれはFOOMA JAPAN 見にこよかな笑

 

全国菓子工業組合連合会青年部全国大会2023

業界団体の一つ、全国菓子工業組合連合会青年部の全国大会が幕張メッセ国際会議場で開催されました。前期はこの青年部長をさせて頂いていたのですが、今日は大阪府生菓子青年クラブ代表の代理として参加させて頂きました。ま、とっくに青年ではないんですけどね。

和菓子屋になってからいいなと思ってることの一つにこの業界の横の繋がりがあります。本来ライバル、悪く言えば「敵」のはずの他店が協力しあって色んな事業を生み出したり、文化を広げたり。

フィリピンやタイなどでの海外事業や「全国和菓子甲子園」も業界団体があったからこそ続いているんです。

他の業界に聞いてももちろん業界団体や勉強会とかはあってもそこまでディープにすることは少ないそうで、僕もこの業界に入った時に驚きました。他の店の職人さんが普通に技術を教えてくれるんです。経営面も相談すればいい答えを頂けたり。

もちろん綺麗事ばかりでなく、揉め事や煩わしさがないとは言えません。でも素晴らしい業界だなと思います。

 

どら焼き その1

あん庵のどら焼きは2種類あります。

一つはきっと皆さんがイメージしてる「どら焼き」
もう一つは「生どらやき」です

どら焼きはおそらく和菓子の中でもダントツで知名度の高いお菓子ではないでしょうか?そう、あのドラえもんも大好きなどら焼きです。

ドラえもんはどら焼き以外も結構和菓子が出てきます。
「あばら屋」という潰れそうな和菓子屋を救う回では「きんつば」や「団子」が出てきますし、バイバインという道具が登場する時は「栗まんじゅう」が無限に増え続けるというアクシデントに見舞われています。

※バイバイン:道具というか薬品で、増やしたい物に一滴垂らすと5分ごとに数が倍に増えるという夢のような薬です。増やした物は食べるなどの方法で処分しない限り無限に増殖し続けます。(食べ物じゃなかったらどうするんだろう?爆破?)
5分ごとに2個→4個→8個→16個→32個→64個…と増えていき、1時間後には4096個に、そしてなんと15分で1億個を超えます。
最終的には宇宙の彼方にロケットで送り出しますが、いずれは宇宙を埋め尽くすのではないかと心配した覚えがあります。

因みにドラえもんに出てくる「どら焼き」はモデルになる店があるってご存知でしたか?
新宿にある「時屋」さんという和菓子屋(甘味処)だそうで、僕もまだ食べてことが無いので、今度新宿に行ったときにはぜひ食べてみたいと思います。

独特なのは浅草の「亀十」さんでしょうか?何度か並んで買いましたが、皮が独特で美味しいかったです。

話がそれましたが、そのドラえもんも大好き「どら焼き」は関西では「三笠」とも呼ばれ、馴染みも深いです。進撃の巨人に「ミカサ」が出てきた時に「三笠」をイメージしたのはもはや職業病ですね。

つづく

大阪マラソン 2023

40歳の時に体力低下を感じて夢の一つだったマラソンにチャレンジしました。その時は本当に体力がなく、大体生涯で5キロ以上走った事がない程でした。

アプリで記録取ってるんですが、最初に走った時は3キロを最後まで走れず、25分以上かかってました。もちろん5キロなんて走れる訳なく、無理やり走っても足が痛くなって大変でした。

なんて体力が無いんでしょう

20歳の時から20キロ以上体重が増え、運動0、仕事で立ちっぱなし、毎日飲酒、寝不足という感じでよく死ななかったなと思います

それでも少しずつ走れるようになって、なんとか出場までこぎつけましたが何と8時間もかかったんです。(時間無制限のマラソンに出たので失格は免れました)足もパンパンで文字通り走り終わって1歩も動けなく、横断歩道を渡るのにタイミングがつかめず30分程立ち往生してました。アイシングの為に海に1時間も浸かったのですが、それでも痛みは引かず、結局3日ほどまともに歩けなかったんです。

それから何回か走って、今回で6回目です。相変わらず走ってる最中に足は痛くなりましたが、次の日には回復しました。自分的にはちょっとずつ進歩しています。他人と比べても仕方ないので自己満足なんですが、もしも走ってなかったら衰えていく一方だったので良かったです。

そして達成感もあるししんどいけどまたいつか走りたいですね。ハーフで気楽に走るのもいいかもね。

CP+ 2023

お店のITや写真技術の向上の為にCP+に行ってきました
講座も色々あって勉強になったし目からウロコも❣️
スチルカメラだけじゃなくて映像用もあったりしましたが、いや、もうスチルカメラで撮れる動画のレベルがすごくて境目無くなるやんと思う一方、やっぱりシネマレンズってすごいなって思ったり。でもそれすらfp(Lマウント)とかスチルカメラについたり。
トップガンマーベリックはSIGMAのシネマレンズで撮影したらしく、そのいきさつ聞いたらめちゃ面白かったです。企業理念がしっかり見える会社ですね
最新のカメラや普段使わないニコンやSONYなども試せて良かったです
CP+に初めて行ったのは1983年やから中学1〜2年の時かな?
その時は「日本カメラショー」って名前で大阪の高島屋に行った気がする
いつかはフォトキナに行こうと思うも事実上終わったみたいですね。代わりにフォトピア・ハンブルグが開催されたとか。まぁどっちみちドイツ語分かんないですけど(笑)
先日会って今度はイギリスで再開を誓ったTokieさんにも嬉しい再開が出来て良かったです(^^

【七十二候・第五候】霞始靆(かすみはじめてたなびく)

春霞と言うように、春は霞がかってきますね。「おぼろ月夜」も春の季語になってるくらいなので澄んだ空気の冬とは又違った趣きですね

霞(かすみ)と霧(きり)はどう違う?難しい問題です。何やら季節によって使い分けたりするようですが、細かいこと言うと霧は大気中の水分が水蒸気になり、視界を遮る状態で、視界が1km未満の事を言います。
因みに1km以上の時は靄(もや)と言います。(また違うの出てきた)

それに対して霞は空気中の細かい水滴やチリなどの不純物?などのために、ぼんやりとはっきりと見えない状態の事です。

霞とは別なのか同じなのか、中国からの黄砂も朧げになる原因の一つだと思います。春は雨が降ると車が黄砂まみれになって苦労した覚えがありますね

 

 

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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。

おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。

(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)

参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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広島菓子工業組合の皆様

今日は広島から同業者の皆様がウチの工場を見学に来てくれました。たまに見学させてくれというご依頼があり、大体の場合は見て頂いてます。

もちろん僕も他のお店を見せて頂いたことが何度もあり、大変勉強させて頂きました。組合を通じての場合もあるのですが、全く個人的に行ったり、話の流れで見せて頂いたり様々です。

前日には懇親会があり、いろんなお話が出来ました。久々に3次会まで参加させて頂きました(^^

 

うどん。和菓子。ウユニ塩湖。

おそらく1店舗単位では日本で一番お客さんが来るという「夢菓房たから」さんにお邪魔しました。もちろん社長さんとも面識はあるのですが、この日は客としてお邪魔しました。

店内に入ると銀行のように整理券を取ります。その番号が呼ばれるまで自由に店内を散策出来、お菓子を存分に選べます。お客さんにとって非常に便利で優しく間違いのないシステムですね。ウチも流行るようになったら導入しようと思います(笑)

もう一軒は丸亀にある「御菓子司 寳月堂」歴史ある素晴らしい和菓子屋さんです。夏場だとかき氷も楽しめるのですが、また改めて来たいと思います。

香川のウユニ塩湖と呼ばれる海岸にも行ってまいりまして、撮影も楽しみました。もちろんうどんも美味しくいただきました。

京都の老舗 柏屋光貞さん

昼ご飯を終えて少し仕事の打ち合わせをし、最後に向かったのは柏屋光貞さん。

店主と奥さんが非常に心地よく接客下さって、いい時間を過ごせました。

ウチのお菓子とは対極にあるコンセプト。老舗の完成度の高いそして本当に美味しいお菓子。
和菓子の文化ってやっぱりすごいと肌で感じました。

大阪の和菓子屋もいい店がたくさんありますが、京都のこの雰囲気を出せる和菓子屋は少ないかも知れません。永遠に続いて欲しい文化です。

和菓子体験 その2

さて講習が終わり、お薄を頂いて帰ろうとすると、隣でというか同時開催で工芸菓子の展示をやってました。各お店のプロの職人が作ったものと、和菓子教室に通う生徒さんの作品がありました。

プロの方のクオリティは言うまでもないのですが、生徒さんの作品にびっくりしました!

もちろんプロではないのでその完成度はまちまちでしたが、プロ顔負けのクオリティの作品が何作品もありました。相当練習したと思います。それにプロでは絶対に考えないような素材やデザインがあり、逆にすごく勉強になりました!

しかも投票形式になっており、見る人も審査員として参加することになるので非常に楽しめますし、真剣に見てしまいます。非常に良い催し物でした。

近くのレストランで食事をした時のデザートがこれ。一見全て洋菓子に見えますが5品くらいは和菓子です。この中から2つを選ぶという形です。選ぶ楽しさもありますし京都っぽくて楽しめました。

さらに京都を満喫します。To be continued.

京都で和菓子体験

先日和菓子体験をしに京都まで行きました。京都の和菓子の組合さんが開催されてて、この日は千本玉壽軒さんが仕切ってる様でした。

普段教える立場なのですが、知り合い(職人でない)に誘われ、逆の立場を知るのも勉強だと思って体験してきました。

感想を先に言ってしまうと、めっちゃ楽しかったです!
お菓子を自分で作ってお抹茶と一緒に楽しむ。いや〜いい経験でした。
毎日お菓子作ってるのに、毎週お抹茶飲んでるのに、それでも楽しかったですね。

教わる限りは出来るだけ和菓子職人とバレない様にしようって思ってたのですが、座った瞬間「和菓子作ったことありますか?」って聞かれました。

ここまでは経験値を聞くってことだと思うので普通だと思うのですが、生地とあんこを持った辺りから「練り切りは触ったことありますか?」「少し・・・」と答えると、「何回くらいありますか?」とかやたらと詳しく聞かれ始め、包餡(あんこを包むこと)が終わる頃にはすっかりバレました。そらそうやね・・・。

別に騙すつもりも冷やかすつもりも無かったのですが、純粋に興味があったので許してくださいね

京都ならではの「こなし」で寒牡丹を作りました。お菓子の作り方ももちろん、運営の仕方もすごく勉強になりました

さて、講習が終わってからも京都のブラブラは続きます・・・。

【七十二候・第四候】土脉潤起(つちのしょううるおいおこる) 

あす2/19は24節気の「雨水」になります。「立春」から早くも2週間が過ぎましたね。
その雨水の初侯である「土脉潤起」です。もう読めないし意味も分かりません(笑)でも紐解いていくと情景が見えてきます。

雪から春の優しい雨に変わり、雪や氷が解けるこの頃、土がその水分を含みカチコチだった地面が柔らかく文字通り潤ってきます。土が柔らかくなるとその中で眠っていた虫も動きやすくなり、それがやがて啓蟄へと続いていくのでしょう。季節は突然変わるのではなく、毎日刻々と変わっていきます。

春一番はキャンディーズの歌というのも今は昔。時代の流れも早いです。それはさておき春一番とは立春から春分までの間に吹く風速8m以上の南風の事で、これが吹くと気温が上昇し春に近づきます。春二番、春三番と続くようです。

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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。

おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。

(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)

参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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桃の節句

桃の節句。別名上巳の節句、ひな祭りとも言います。
女の子のすこやかな成長と健康を願う3月3日にする行事ですね。

和菓子とひな祭りはとても繋がりがあります。

代表的なのは「ひし餅」や「ひなあられ」でしょうか?
お客様がよく買って帰られるのは他に三色団子やうぐいす餅なんかもそうですね。

ひなあられはひし餅を砕いたのが発祥とも言われています。
ひな菓子の一種として、あられをひな壇に飾ったり食べたりする習慣は関西では昔からありましたが、米菓メーカーとして初めてに商品化したのは「とよす」だそうです。昭和35年ころですから意外と最近の風習なんですね。
昔就職活動でとよすさん行ったのを思い出します。

チョコレートコーティングされているあられが子どもの時は大好きで、よく食べてました。でもこれって関西?大阪?だけかもしれませんね。チョコレートのあられってあんまり聞いたことが無いという人もいたので。

和菓子ではあと、あこや(ひきちぎり)、草餅、西王母なんかが作られたりします。金花糖という型に流す飴細工があるのですが、縁起物として使われていたようです。金花糖は僕も数回しか作ったことが無くだんだんと薄れて言ってるのかも知れませんね。

 

 

 

 

 

茶の湯

毎週お茶のお稽古に勤しんでいます。
和菓子屋にとってお茶の世界は切っても切れない世界なのですが、和菓子職人で茶道を習ってる人って意外と少ないのです。というか、実は少数派ですね。

という僕も若いころは茶道を習うという余裕は全くありませんでした。ただ茶席菓子のご注文をよく受けていたので、やはり知っておかなければならないと思い10数年前に習い始めました。

習い始めて分かったことは、茶席は作法ではないということです。いや作法は重要なんですが作法が目的ではないんですよね。お茶を習う前はイメージとして「茶湯は作法の塊」でそれを全部覚えなければならないって思ってたんです。もちろん作法を覚えるのは間違いないのですが、重要なのはどうしてそうしなければならないのか?だったんです。

お客様をおもてなしする際にどうやったらお客様が心地よく喜んで頂けるのだろうか?を考え抜いた結果が作法になっていったんだと思います。気軽にSNSで世界中連絡が取れ合う現在と違って、昔は本当に生きてる間に合えるのがこれで最後かもしれないという一期一会の精神がより強くあったんでしょうね。

お菓子を作る目線でなくお客として頂く側で正座して食べる体験はやはり和菓子職人としては経験しないといけないと感じました。

いや、和菓子職人だけの話じゃないと思います。

学校教育で英語やダンスが組み込まれていますよね。グローバル化になるとそれも又重要なものだと思います。でも海外留学生がよく言ってるのを耳にしますが、仮に英語が話せるようになったとして何を話すかです。

恐らく日本以外の国の人はその国の文化を話します。そして他の国の文化にも興味があり、それを聞いてきます。
日本文化の事を質問されたけど、自分は何も日本文化の事を語れないという話もよく聞きます。

日本人は基本的に学校で日本文化をあまり深く習いません。教育現場に置いて愛国心という言葉もあまり使わない感じです。ですので英語が話せるようになった時に何を話すのかを学校で教えることになればいいなと思ってます。特に茶道はおもてなし、言い換えれば「おもいやり」を学ぶもので、それが道徳の授業にも通じるんじゃないかと思ってます。

大阪府生菓子青年クラブそして大阪に福を呼ぶ大福

僕はもう50歳を超えましたが和菓子の「大阪府生菓子青年クラブ」という会に時々参加させて頂いております。コロナ禍で開催できなかったブロック会を久々にするというので行ってまいりました。

やっぱりリアルで会って話すのは良いですね。仕事の話やプライベートの話で盛り上がりました。

実は今から10数年前にこのクラブの創立50周年記念があり、50周年事業部長としてイベントを開催したのが一番の思い出なんです。一応指揮は取らせて頂いていたんですが、メンバーの強力な協力無しには絶対になしえなかった正に総動員のイベントでした。

【和菓子deおおさか】

京セラドーム大阪スカイホール(ドームのフニャフニャした部分)で開催し、色々なテイストでイベントをしました。

ライブカフェ(実演茶屋なごみ)・・・寿司屋みたいなカウンターを作ってお客さんが練りきりをオーダーし、目の前で和菓子職人が練りきりを作り、お抹茶を点て召し上がって頂く。正に和菓子職人のライブそのものでした。

伝統和菓子コンテスト・・・和菓子職人が作ったお菓子を一般の方に投票してもらうコーナー

大福deらくご・・・落語家の露の団姫(つゆの まるこ)さんに大福の登場する新作落語を披露して頂きました。「大吟醸大福」という架空の大福が登場し、会場を大いに笑いの渦に巻き込んだのですが、落語が終わりお客さんが退場するときにサプライズでその「大吟醸大福」をプレゼントしました。

大福deミュージック・・・たつをさんと石原志織のユニットライブステージ。和菓子を絡めたステージを大いに盛り上げてくださいました。

大阪に福を呼ぶ大福・・・大阪を4つのエリアに分け各地域の特色ある大福を創造し販売しました。
摂津:摂津赤しそ大福
なにわ:なにわたこ焼き大福
河内:河内ぜいたく大福
泉州:南蛮かすてら大福

和菓子甲子園・・・前年に大阪府生菓子青年クラブ主催で始まった今も続く「和菓子甲子園」このイベントに合わせて「大阪に福を呼ぶ大福」をテーマに戦いが繰り広げられ、見事優勝した「おこのみ大福」をその高校生自身が販売するというコーナーを設けました。

和菓子親善大使のたいしくんを始めとするゆるキャラが大集合!数は忘れましたが、20キャラ以上集まってくれました。

もうこんな大きなイベントをみんなで出来ることは中々ないかも知れませんが、かけがえのない仲間と出来たことは今でも僕の財産です。

たいしくんがゆく
大阪府生菓子青年クラブ50周年 おおさか和菓子親善大使 たいしくんがゆく! 『和菓子deおおさか』in京セラドーム大阪 (fc2.com)

たつをさんブログ
『和菓子deおおさか』 – 京セラドームおおさか | たつをオフィシャルブログ「たつをブログはじめました」Powered by Ameba (ameblo.jp)

賢者の選択
「福を呼ぶ大福」大阪名物に (vol.24)|賢者の選択 (kenja.jp)

 

それでこの時の「大阪に福を呼ぶ大福」のプロジェクトが今年2023再始動したんです。

そのお話しはまたしますね

 

 

 

【七十二候・第三候】魚上氷(うおこおりをいずる)

冬の間に池などの氷の下にいた魚が春を感じて動き始める季節です。この前まで極寒でしたが何となく日差しに力が出てきたように感じます。車に乗っていても寒いのに日差しが続くとすこし車内の気温も上がるような気がします。2月なのに・・・きっと季節は動いてるんでしょう。その差が小さくても感じます。魚も感じているんだなと思ったりします。

梅や椿が旬ですね。どちらも和菓子の世界では上生菓子や工芸菓子などモチーフにされる代表的な花です。春はもうすぐそこですね。

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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。

おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。

(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)

参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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