【七十二候・第十七候】霜止出苗(しもやんでなえいずる)

●穀雨●

菜種梅雨と呼ばれるこの時期、二十四節気では「穀雨」と言われますが、これから作物を育てていくにあたって恵の雨という事ですね。しかも本当の梅雨ほど頻繁に降るのではなく、適度に降るというのが何ともいい感じです。5日に一度風が吹き、10日に一度雨が降る。こんな順調な天気の事を「五風十雨」(ごふうじゅうう)と呼んだりもします。

霜が無くなるこの時期から田植えが始まる。立春から八十八日目(八十八夜)は農業にとって縁起のいい日。お茶の歌でもおなじみです。https://youtu.be/69NbUBwY5zk

八十八をばらして組み直すと「米」の字になる。もちろん人間が考えたことなんですが、すべてが必然のようです。

 

●旬の魚●

旬の魚は「玉筋魚」(いかなご)。関西では春の代名詞と言って過言ではないほどポピュラーな魚で、いかなごのくぎ煮は毎年ニュースで紹介される風物詩になってます。ホント美味しいですよね。

ちなみに「しらす」はこのいかなごや、カタクチイワシ他などの稚魚で無色透明なものの総称で、淡路島などでは「しらす丼」を推しの一品として各お店で食べられるような企画をしています。僕も食べにいきましたがびっくりするくらい美味しいです!ぜひ行ってみてくださいね。

淡路島生しらすプロジェクト 淡路島の生しらす2023 (awajishima-namashirasu.com)

 

 

●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル)https://youtu.be/Ol1nHE2v00E

●松田なんで店をつくったのか?  https://w-anan.jp/about/

 

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七十二候という季節があります。恐らく今この暦を使ってるのは世界で日本だけだと思います。元々中国から入っては来てるのですが、中国の暦と日本の暦は当然気候や風土の違いがあるので、気象も動物の動きも当然違います。そこで江戸時代初期に「本朝七十二候」と呼ばれる日本独自の七十二候が誕生しました。

四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。

おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、それが変わっていくんですね。季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。

 

参考文献

日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
絵で楽しむ二十四節気と七十二候
水野久美(株KADOKAWA)

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