• 最新の記事

【七十二候・第十候】雀始巣(すずめはじめてすくう)

今日はお彼岸の中日、春分の日ですね。昼と夜が同じ長さになる日です・・・・って普通はそう思ってますよね?

実は同じではないのです。

と、いうのも日の出と日の入りの定義が違う(というか同じ?)ことによって生じる現象なのです。あまり深く考えたことはないと思うのですが、日の出って聞いたらどの瞬間を思い出します?

そう、お日様が少しでも顔を出したその瞬間ですよね!

太陽が全部出た時を日の出というより、少しでも出た時が日の出っぽいですよね。

日の入りはどうでしょう。少しでも太陽が水平線(地平線)に触れた時が日の入りでしょうか?いやぁ、何となくやっぱりお日様が最後まで全部沈んだ瞬間が日の入りって感じしません?

日の出日の入りの定義はこの感覚と同じなので、すなわち太陽の先端が出た瞬間から太陽のお尻が見えなくなる瞬間。太陽の位置の基準が先端とお尻なので太陽1個分の移動する時間分だけ昼間が長くなるのです。もしも太陽の中心点を基準に定義づけしたら昼夜の長さは同じということになります。(他にも屈折率も関係しますが割愛)

ちょっとどうでもいい話から入りましたが、春も本番になってきて桜も

咲き始めました。雀も巣を作り始めます。

雀も一時より数が減りましたね。戦後より1/10位になったそうです。人家も隙間がなくなり巣を作る場所も減り、カラスなどの天敵に襲われることも多くなったのが原因の一つらしいです。

僕の子どもの時もスズメを見ない日は無かったと思うのですが、そういえばいつの頃からか「チュンチュン」って聞かなくなりましたね。作物被害もあったのでいい面もあるとは思いますが、いつか絶滅するかも知れないですね。ちょっと寂しい。

 

 

——————————————————————————————————
七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。

おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。

(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)

参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
——————————————————————————————————


コメントを書く

この記事について何か感じたことがございましたら、
ぜひお気軽にコメント下さい。

匿名でもコメントできます。