久しぶりに百貨店で催事です。今回は初の試み!
2025の万博に向けての新しい大阪土産計画で和菓子屋仲間が集い、合同で羊羹を出すんです
まぁまぁキツイ日々がありましたが、みんなが一丸となってこぎつけました。
ぜひ来てくださいね!
夜11時まで準備してたのでフラフラです
久しぶりに百貨店で催事です。今回は初の試み!
2025の万博に向けての新しい大阪土産計画で和菓子屋仲間が集い、合同で羊羹を出すんです
まぁまぁキツイ日々がありましたが、みんなが一丸となってこぎつけました。
ぜひ来てくださいね!
夜11時まで準備してたのでフラフラです
写真が好きで小さい時から写真を撮ってました。
最初に使った自分のカメラは「マミヤU」もちろんフィルムカメラです。「写ルンです」もない時代なので何かしらカメラを持ってないと写真が取れない時代でした。
直線的なデザインが多かったこの時代に何かUFOを思わす外観(もしかしたらマミヤUのUはUFOのU?)は異端でした。一眼レフではなく今でいう所の「コンデジ」のような位置づけです。レンズ交換が出来ない固定式でもちろんピントはマニュアルです。レンジファインダーではないのでピント合わせはピントリングと目盛りはあるものの実質目測です。
レンズキャップは内臓式なので無くす心配もないし、その当時は常識だったカメラケースに入れる必要もなくある意味スナップシューターって感じでしたね。
ストロボも内蔵で暗さにも多少は対応出来ました。今のようにISO感度(当時はASAと言ってましたが・・・)の幅が無いというか、ISO100のフィルムを使ったらその1本を使い切るまで100のままです。今のようにコマごとにISOを切り替えて撮影できるなんで想像も出来ない時代でした。ですのでストロボはある意味必須なのです。
レンズは35mmF2.8で4群5枚のものですからそんなにチープな訳ではありません。でもこの時は一眼レフの50mmという画角(厳密な言い方をすれば焦点距離)に憧れました。今では35mmという画角も好きですがちょっと寄る感じでは取れなかったので、憧れましたね-。
僕が持っていたのは黒でしたが、色違いでシルバーがあったのはまさにUFOそのものでした(笑)
スナップはこのマミヤUで良かったのですが、問題は当時流行っていた「機動戦士ガンダム」のプラモデルをジオラマに仕上げてたのですが、その撮影でした。一眼レフではないのでレンズとファインダーの間にはどうしてもパララックス(視差)が生じるのです。それも近くによればよる程パララックスは大きくなる。(そもそもピント合いませんが)
つまづきました。これを解決するには一眼レフが必要だということを知りました。当然そんな高価なものは持っていません。どうしようと思ってダメもとで親父におそるおそる聞くと「持ってる」というのです。そういえば少し大きめのカメラ新しく買ってたよな。
お願いして借りました。初一眼レフです。「PENTAX MEsuper」当時6年生か中学1年生だったので何も分かりませんでした。今みたいにネットももないし、解説本なんてないし、あるのは取扱説明書のみ。
ASA、シャッター速度、絞り、焦点距離、被写界深度、同調速度、聞きなれない言葉が並び意味もちんぷんかんぷん。特に「絞り」って何やねん!って感じでした。カメラの本を立ち読みをし(本屋さんすみません・・)カメラのカタログ集めまくって隅々まで読みまくって勉強しました。
そしてようやくジオラマを撮るのですがもちろんライティングも無くただ撮っただけでは暗い写真になります。そこでストロボを使うのですが確かサンパック製のものでオートも無かったと思います。GN(ガイドナンバー)から割り出して撮ったと思うのですが、ストロボに同調速度があるのを分からすにとったもんですからまともに撮れてません。バウンド角度も適当だったので全然ダメでした
光量足りてないのに早いシャッター速度使ってる時点であんまし分かってなかったんだろうと思います。何しかそれで同調速度を覚え、三脚やレリーズの必要性を覚え、ガイドナンバーの公式(光が届く距離(m) = ガイドナンバー ÷ レンズのF値)を覚え、まぁこの時の体験が和菓子を撮影する時の基礎になったかなと思います(笑)
でも当時はフィルムだったので現像してプリントが出来るまでのタイムラグが3日~1週間くらいあったので、今みたいに失敗したから今度はこれで試そうとか出来なかったんです。データの値も紙に書いて置いとかないと、どういう撮り方をしたから失敗したのかという検証も出来ず、いい世の中になったとつくづく感じます。
マミヤU/マミヤプレスファンクラブ (awane-photo.com)
牡丹と言うのは和菓子でも結構題材に使われます。その大きく存在感豊かな花は見る人の心も華やかに変えていきます。
「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は女性の最高の美しさを表す言葉です。
和菓子の世界でもよく扱う花の一つで、工芸菓子の分野でも牡丹を作れるか否かで表現の幅の広がりがうんと違います。
ボタンの花びらは大きくて複雑なフォルムをしています。多くは「雲平」と呼ばれる生地で作っていきます。粉砂糖と寒梅粉が主な原材料で、そこに水を加えます。人によって油を加えたり、練り方が違ったりと様々ですが花弁を作って組んでいきます。いかに少ない枚数でボリュームがあるように見せるかが一つのポイントで、腕の見せ所です。
まぁ僕はそんなに上手く出来ませんが(笑)
写真が見当たらないのでまた出てきたらアップします。
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七十二候という季節があります。恐らく今この暦を使ってるのは世界で日本だけだと思います。元々中国から入っては来てるのですが、中国の暦と日本の暦は当然気候や風土の違いがあるので、気象も動物の動きも当然違います。そこで江戸時代初期に「本朝七十二候」と呼ばれる日本独自の七十二候が誕生しました。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、それが変わっていくんですね。季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。 参考文献日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
絵で楽しむ二十四節気と七十二候
水野久美(株KADOKAWA)——————————————————————————————————
●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル)https://youtu.be/Ol1nHE2v00E
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
月に一度外部の先生をお呼びして社員でゲームしたりお話聞いたり目標たてたり色々しています。
今日は「仕事」の意味。
「たぬきと男の物語」をみんなで見て考えました。
この話ってイソップの「レンガ積み」のお話しにも通じるところがありますよね
世界中をまわっている旅人が、ある町外れの一本道を歩いていると、一人の男が道の脇で難しい顔をしてレンガを積んでいた。旅人はその男のそばに立ち止まって、
「ここでいったい何をしているのですか?」
と尋ねた。
「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みに決まっているだろ。朝から晩まで、俺はここでレンガを積まなきゃいけないのさ。あんた達にはわからないだろうけど、暑い日も寒い日も、風の強い日も、日がな一日レンガ積みさ。腰は痛くなるし、手はこのとおり」
男は自らのひび割れた汚れた両手を差し出して見せた。
「なんで、こんなことばかりしなければならないのか、まったくついてないね。もっと気楽にやっている奴らがいっぱいいるというのに・・・」
旅人は、その男に慰めの言葉を残して、歩き続けた。
もう少し歩くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会った。先ほどの男のように、辛そうには見えなかった。旅人は尋ねた。
「ここでいったい何をしているのですか?」
「俺はね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これが俺の仕事でね。」
「大変ですね」
旅人はいたわりの言葉をかけた。
「なんてことはないよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。ここでは、家族を養っていく仕事を見つけるのが大変なんだ。俺なんて、ここでこうやって仕事があるから家族全員が食べいくことに困らない。大変だなんていっていたら、バチがあたるよ」
旅人は、男に励ましの言葉を残して、歩き続けた。
また、もう少し歩くと、別の男が活き活きと楽しそうにレンガを積んでいるのに出くわした。
「ここでいったい何をしているのですか?」
旅人は興味深く尋ねた。
「ああ、俺達のことかい?俺たちは、歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ!」
「大変ですね」
旅人はいたわりの言葉をかけた。
「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!素晴らしいだろう!」
旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けた。
1人目は、
希望・夢・志などの使命感はまったくありません。
ただ言われたからやる。言われなければやらない。
ただ“レンガ”しか見ていません。
作業としての仕事、労役としか感じていません。
2人目は
“お金を稼ぐため”に否応なしに働いている。
“壁”しか見えていません。
3人目は、
「後世に残る歴史的事業に参加して町中の人を笑顔にするため」
という志を抱き、明確な目的意識を持って働いています。
100年以上先に完成する“大聖堂”建設のため、
仕事を“使命”と感じ、自ら喜びを感じています。
同じ「仕事」をするのに精神的にいいのはどれでしょうね。
西洋の概念では仕事は「罰」であり罰は受けたくないという考えがあります。
日本人は昔から仕事を「罰」とする概念はありませんでした。でも今は仕事がつらいと感じてる人が多くなったかもしれませんね。仕事って必ず誰かを幸せにすることなんです。誰かを幸せにした結果お金が入るという行為なんです。それの反対が誰かを不幸にしてお金を得ることを「犯罪」と言います。要するに自分が幸せになるには誰かを幸せにすることがマスト。だから自分の為にも仕事は楽しんですることが世の中を良くすることに繋がると思っています。
引用 ◆「3人のレンガ職人」のイソップ寓話から働くことの意味を考えてみた。 (central-engineering.jp)
イソップ寓話「3人のレンガ職人」に学ぶ、モチベーション高く働く従業員を育てるヒント 株式会社トータルエンゲージメントグループ (total-engagement.jp)
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル) https://youtu.be/Ol1nHE2v00E
田道間守(たじまもり)っていう人の名前を聞いた人はそんなに多くないと思います。僕もこの世界に入るまでは聞いたことがありませんでした。
製菓学校に入ってお菓子の歴史っていうのを習うのですが、最初に出てくる人物ってやはりこの田道間守さんなんです。かの有名な「日本書紀」や「古事記」にも出てくる由緒正しい人なんですよ。
お菓子に関係あるって言うても別に日本最古の和菓子職人って訳ではなくて、何をした人かというと、第11代天皇である垂仁天皇(すいにんてんのう)の命令で不老不死の食べ物を探しに行った人なんです。
不老不死の食べ物?正確にいうと不老長寿の妙薬「非時香果」すなわち橘を探しに常世の国(とこよのくに)に行ったそうで、そこで何と橘を見つけ持って帰ったのです。任務完了!
しかし、時すでに遅し。垂仁天皇は崩御された後で、間に合わなかったのです。悲しみに暮れた田道間守は自害し天皇の後を追ったのでした。
もっとも、垂仁天皇は140歳まで生きたという事ですから、不老長寿の実を食べる事もなく十分に長生きしましたよね^ ^(最もこの頃の歳の数え方の概念が現在とは違うという説もあり実際には70歳程ではないかとの考え方もあります)
その橘はお菓子の祖先とされ、橘や田道間守を祀る神社はいくつかあります。(後に出てくる林浄因を祀る神社などの菓子にまつわる神社もあります)
中嶋神社(兵庫)
https://toyooka-cci.jp/tajimamori/
吉田神社(京都)
http://www.yoshidajinja.com/yuisyo.htm
橘本神社(和歌山)
http://www.katuragi.or.jp/wakauma/featured/
林神社(奈良・漢國神社内)
https://kangou-jinja.jp/manju/
橘寺(奈良)
https://tachibanadera-asuka.jimdofree.com/
さてあん庵のホームグラウンドである羽曳野市の「市の木」は「橘」です。羽曳野市は正直知名度は低い(16%(知名度.net調べ))なんですが、歴史ある町で非常にいい町です。たちばなを広める会というものもあり、菓子屋としても誇り高い町です。
たちばなを広める会
https://www.facebook.com/habikino.tachibana/?locale=ja_JP
菓子屋にとって特別な果物。それが「橘」です。
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●穀雨●
菜種梅雨と呼ばれるこの時期、二十四節気では「穀雨」と言われますが、これから作物を育てていくにあたって恵の雨という事ですね。しかも本当の梅雨ほど頻繁に降るのではなく、適度に降るというのが何ともいい感じです。5日に一度風が吹き、10日に一度雨が降る。こんな順調な天気の事を「五風十雨」(ごふうじゅうう)と呼んだりもします。
霜が無くなるこの時期から田植えが始まる。立春から八十八日目(八十八夜)は農業にとって縁起のいい日。お茶の歌でもおなじみです。https://youtu.be/69NbUBwY5zk
八十八をばらして組み直すと「米」の字になる。もちろん人間が考えたことなんですが、すべてが必然のようです。
●旬の魚●
旬の魚は「玉筋魚」(いかなご)。関西では春の代名詞と言って過言ではないほどポピュラーな魚で、いかなごのくぎ煮は毎年ニュースで紹介される風物詩になってます。ホント美味しいですよね。
ちなみに「しらす」はこのいかなごや、カタクチイワシ他などの稚魚で無色透明なものの総称で、淡路島などでは「しらす丼」を推しの一品として各お店で食べられるような企画をしています。僕も食べにいきましたがびっくりするくらい美味しいです!ぜひ行ってみてくださいね。
淡路島生しらすプロジェクト 淡路島の生しらす2023 (awajishima-namashirasu.com)
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七十二候という季節があります。恐らく今この暦を使ってるのは世界で日本だけだと思います。元々中国から入っては来てるのですが、中国の暦と日本の暦は当然気候や風土の違いがあるので、気象も動物の動きも当然違います。そこで江戸時代初期に「本朝七十二候」と呼ばれる日本独自の七十二候が誕生しました。
四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。
おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、それが変わっていくんですね。季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。
参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
絵で楽しむ二十四節気と七十二候
水野久美(株KADOKAWA)
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身を清める為?にたまにお伊勢さんに参ります。神社は全て神聖な場所ですがやはり伊勢神宮はその中でも特別というか、涙が出るほど素晴らしい場所、聖地であるというのは説明する必要もない事ですね。
伊勢神宮 https://www.isejingu.or.jp/
伊勢神宮には式年遷宮という制度があり、第62回の時の記憶は新しいのですがそれは平成25年だったので既に10年が経っています。20年に一度の式年遷宮なので、もう半分の時が過ぎ、10年後には第63回の式年遷宮が行われます。途中120年ほど中断したりと必ずしも順調に続いたわけではないですが、1300年も続く行事って本当にすごい事です。
世界的に見てもこれほど長く続いている国はありません。皇帝が続いた国はありますが、普通は次の君主が現れた時、前の皇帝や王様は粛清されていきます。見かけ上、皇帝という制度は続いていますが、他人がその地位を奪って皇帝を名乗るという構図となります。
日本は主権が武士に変わった時期も多々ありますが天皇制度そのものは現在に至るまでずっと続いています。それどころか先に書いた「120年の式年遷宮の中断」を再開したのは、織田信長・豊臣秀吉が遷宮費用を献納したためでした。江戸時代もこうした敬神の念は徳川将軍家に受け継がれ、造営奉行に命じて式年遷宮の全面的な協力を命じたという事です。
さてさて、伊勢神宮のお話しはもっとしたいのですが、お菓子屋のブログらしくお菓子についても書かなければなりません(笑)
伊勢名物のお菓子といえば?
そうですね。赤福餅ですね。(お福餅さんすみません・・・)
和菓子の事を知らなくてもお菓子に興味が無くても「赤福餅」は知ってる人は多いと思います。大阪でもお土産菓子売り上げの常に上位に君臨します。大阪の菓子屋としては悔しいですが、美味しい事には違いありません。それに前回のお伊勢さん菓子博やおかげ横丁などの社会貢献度もすさまじいものがあり、尊敬できる企業の一つです。
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●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
桜も散り、山々が新緑におおわれる時期に入りました。スギ花粉の人は落ち着いたと思いますが、ヒノキの人はまだしんどいかも知れません。
いつも言ってますがとにかく季節の移り変わりは激しく、とても四季では語りつくせません。72もの季節が分けれるのも日本の素晴らしい点の一つだと思います。
さて、「葭」というのは「あし」と読みます。「葦」とも書きます。皆さんご存知の湿地に群生するイネ科の植物です。古事記では「豊葦原之千秋長五百秋乃水穂国」(とよあしはらのちあきのながいほあきのみずほのくに)と日本を表現しているようです。
あの有名なパスカルの名言「人間は考えるアシである」にも登場する「葦」ですね。誰だ?「足」って思ってたのは?(笑)
「葦」は弱いものの代名詞にも使われるところから、人間というのは弱い面もたくさん持って いるが、「考える」ということが出来るということ。すなわちそれは偉大であるという事という意味です。
ちなみに「葦」は「アシ」ってよんでしまったら「悪し」に繋がるので縁起が悪い。だから特に関西では「葦」を「ヨシ」と言っちゃったみたいです。
んなアホな!!
いえいえ、皆さんもご存知の「日よけよしず」って「葦」で作って「ヨシ」ってよんでいる代表選手なんですね。てか、本当のところ「葦」の正式名称は「ヨシ」なんです。それを逆に「アシ」ってよんじゃってるんです。
ややこしかな。ややこしかな。
●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル)https://youtu.be/Ol1nHE2v00E
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのにそれをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。
参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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春が深くなるとともに空気も濁ってきます。雨上がりに奇麗な虹を見られるのもこの時期からです。昔の人はなんでも知ってますねぇ。
虹ってなんであんだけテンションが上がるんでしょう。子どもの時は言うまでもなく大人になった今でも、虹をみたらテンションが上がります。虹を見て嫌な気持ちになる人は少ないかも知れませんね。
虹とは空気中の水滴が太陽光を反射して見える現象です。
光が空気中の水滴に屈折して入り、水滴の中で反射して、屈折して水滴から出ていく事です。プリズムに光を通すと虹が現れますよね。
この虹って何色で出来ていますか?って聞かれると
「馬鹿にするなよ!7色に決まってるやん」となりそうですが、実は決まってないんですね。
国によってかなり色は違います。いや、虹の見え方は一緒なんですがそれを表現する時に民族によって表現の仕方が違うと言った方が正確かも知れません。色を表現する言葉の有 無、色に対する考え方の違いが違うからなんでしょうね。
そもそも日本の7色って言えます?
赤・オレンジ・黄色・緑・青・紫 あれ?もう一つなんだったっけ?
赤・オレンジ・黄色・黄緑・緑・青・紫 かな?
それとも 赤・オレンジ・黄色・緑・水色・赤紫・青紫? 微妙ですね
*******************************************************
正解は 「赤・橙・黄色・緑・青・藍色・紫」 の7色です。ちゃんと言えたかな?
個人的には和菓子を作る時もそうなんですけど実は6色で作ってます。なんかその方が収まりが良くて・・・。
世界では6色でもなく、8色や、5色4色さらに3色、2色!の国もあるんです。「いくら何でも2色はないわ!」って思うのは日本人側の思い込みであって、2色で分けてる国の人からすれば「7色って!ありえへん。どんだけ多いねん」って思われてる事でしょう(笑)
ところで同じ虹の色でも配列が変わると途端に美しさが半減するってご存知でした?
赤外線があって可視光線は赤色から始まって紫になり、紫外線になっていく。これは自然の摂理なんでしょうね。
これが虹の配列です
赤と黄色の位置を変えるだけで違和感が出ます。
補色同士を並べる感じにしました。もう虹と同じ色とは思えなくなりましたね。当然ちゃ当然ですが、色の不思議です。和菓子職人は色との戦いでもあります(笑)
●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル) https://youtu.be/Ol1nHE2v00E
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのにそれをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。
参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
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くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
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今は、何気なく「和菓子」と言う言葉を使っていますが、案外「和菓子」という言葉ができたのは、最近の話なんですね。要するに、「洋菓子」の文化が入ってくるまでは、お菓子の事は単に「菓子」と呼んでました。
「洋菓子」が入ってくると、単に「菓子」では、どちらの菓子のことかが分からないので、「洋菓子」に対して「和菓子」と呼ぶようになったのです。それは明治時代の話です。最近じゃない?
それではその「和菓子」が今日に至るまでどのように進化していったのか少しずつお話ししていきたいと思います。
縄文時代には和菓子の原型と言われるものがあったとされています。木の実を粉砕して、水でアクを抜き丸めたもの。これが団子の始まりと言われてます。今の和菓子とそのまま比較は出来ませんが、主食ではないおやつとしての役割があったとすれば、それは立派な和菓子ではないでしょうか。
弥生時代に入ると土器などもちょっと洗練されて行きますよね。見た目の派手さや重厚感は縄文式の方が勝っているので縄文式土器ファンも多いと思いますが、弥生式土器は技術力がアップしています。
着飾る縄文式より見た目はシンプルになり、土器の厚さも薄くなりました。土器を高温で焼くことから強度がアップしました。形も甕型が出始め、そしてなんと「フタ」を付けることに成功し、貯蔵できる食物の幅が増え、調理の多様性にも対応できるようになりました。
現代でも調理器具や厨房の設備、形状で作れる食べ物が変わりますよね。小学校の家庭科室と百貨店の厨房では作れるメニューの幅が違いますし、洋菓子屋の工房と和菓子屋の工房では共通部分もありますが、作れる種類がまるで違います。縄文時代から弥生時代への進化はすさまじかった事でしょう。
もちろんそれに伴ってお菓子も進化していきます。単に木の実の粉を丸めたようなものだったのが、米や穀物から現在のお餅や団子の原型が作られていくようになりました。
今のように学校とかスポーツとかゲームとかあった訳ではないと思うので、お菓子作りは子どもにとっては何よりの楽しみだったかもしれませんね。
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル)
こいのぼり。
最近はでっかいのは少なくなったかもしれませんね。でも全国各地でこいのぼりのイベントはいっぱいしています。わが町の富田林市でも石川という川の河川敷にてこいのぼりの雄姿を見ることが出来ます。
石川河川敷のこいのぼり – 富田林市公式ウェブサイト (tondabayashi.lg.jp)
鯉のぼりは中国の故事『登竜門』が由来といわれています。日本では『鯉の滝登り』という名の伝説ですね。
中国の黄河の上流に「竜門」という激流の連なる滝があって、そこを登りきった魚は霊力が宿って龍になると言われていました。
ある時一匹の鯉が激しい滝水に逆らいながら竜門を登りきったところ、鯉は龍へと変身して天に昇っていった…という伝説です。
どんなジャンルでもよく使う言葉の「登竜門」ってここからきてるんですね。
さて、武家社会時代には、将軍の家に男の子が生まれると家紋の付いた旗や幟(のぼり)を立てて祝う風習がありました。江戸になると庶民の間で「鯉の滝登り」で立身出世のシンボルであった鯉を幟にした「こいのぼり」をあげて祝う風習として広まっていきました。子どもの立身出世を願うという事です。
時代は変わっても親が子どもを思う気持ちは変わりませんね。
鯉の和菓子で決まったものはないのですが、各店色々趣向を凝らしています。上生菓子のモチーフにしたり、大きな鯉を使ったり。
でもアニメのせいなのでしょうか?年々リアルな鯉ではなくて、可愛い鯉のお菓子が支持を受けてきました。
あん庵でも20年前はこんな鯉
そして最近ではこうなりました。
もちろんどっちも作ることは出来ます。柏餅、ちまき、鯉の菓子和菓子ってホント楽しめますよね
柏餅(かしわもち)その② 柏の葉のヒ・ミ・ツ 和菓子工房あん庵So sweet so happy! 和菓子で世界を幸せに (w-anan.jp)
柏餅(かしわもち)その① そもそも柏餅ってなんだ? 和菓子工房あん庵 和菓子で世界を幸せに (w-anan.jp)
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
月に雁というくらい月の綺麗な秋には雁が渡ってきて、春には北に帰っていきます。その頃の和菓子も雁をモチーフにしたものが増えます。
ツバメは春に日本に来るので、来る者もいれば去る者もいる。不思議ですね。
なんでわざわざ寒い冬にやってくるんでしょう?どうせならツバメの様に夏に来ればいいのに!って思った事ありません?
いやいや、雁はベース地がシベリアだったりするんですね。そしてシベリアの冬は想像を絶するくらい寒い。その極寒の地からすると日本の冬なんて相当暖かいしエサもあるんですよね。
要するにシベリアの冬を避けて暖かい日本に避難して、シベリアが暖かくなるころにはスプリング エフェメラルが爆発的に増えるので帰っていくという訳です。緯度が高いと日照時間も長いのでそれも関係するかも知れませんね。
雁にしたら日本ではなくてシベリアの方が家ですが、何か勝手に雁って日本的な鳥ってイメージ持ってます。花札にものってるから?「大蔵じいさんとガン」という教科書に載ってるお話しも覚えている人も多いと思います。この話も何かやっぱり日本的なんですよね。
大造じいさんとガン – どんぴんからりん (goo.ne.jp)
雁の特徴でV字配列?編隊?に飛ぶというのがあります。その姿は美しいです。因みにこのV字型、先頭の雁が翼を動かすことによって2列目以降の着いてくる雁のゾーンに上昇気流が生まれます。そうすることで楽に飛ぶことが出来、編隊を組むと1羽で飛ぶより7割も遠くまで飛ぶことが出来る。言い換えれば同じ距離でも体力を温存して飛ぶことが出来るという事ですよね。めっちゃ賢い。
誰ですか?そしたら先頭は損するからいやだって言ったのは。
そらそうですよね。2列目以降なら楽に飛べるんやから先頭にはなりたくないですよね。だから後ろの雁は「ガーガー」言うて先頭を励ますんです(笑)
安心してください。先頭が疲れたら後ろに回って交代するんです。ほんで「ガーガー」言うて励ます側に回ります。なんちゅうチームワークでしょうか。賢すぎる。
それでも雁ってどんな鳥?って言われてすぐに答えられる人は少ないと思います。
雁の定義は「白鳥より小さい大型のカモ類」です。同じかもでもカルガモとは大違いですね。唯一渡らないカモのカルガモ(留鳥)。でもお引越しは大好きで、道路を渡るだけでマスコミは出動するわ、車を通行止めにするわ、その日のニュースはカルガモ一色みたいな。少々過保護な、でも愛され度100%のカルガモ。
そんなカルガモをしり目にストイックにV字配列で飛ぶ雁。人間の大騒ぎを見て「やれやれ」って思ってるカモ!知れませんね。
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。
おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。
(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)
参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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鬼滅の刃っぽい上生菓子作成しました https://youtu.be/tGN5ijAIPOc
セオリーというものがあります。伝統というものもあります。和菓子は伝統を継承している。半分は合ってますが、半分は間違ってます。
その時代に合った挑戦や変化があって、それで市民権を得て、結果気づいたら長い道のり伝統になるのです。
何の話?
いやいや、「鬼滅の刃」って初めて聞いた時理解できなかったです。言葉が難しすぎて。登場人物も竈門炭次郎、禰豆子、我妻 善逸、嘴平 伊之助などなど読めない、書けないのオンパレードの主人公達。少年漫画界では珍しかったと思います。(多分)
一応kindleで全巻購入して読破はしまして、映画も見に行きました。ここでもセオリーは崩されましたね。
普通TVアニメの映画版ってスピンオフとかオリジナルストーリーつけたり、TV版をダイジェストでまとめたり。でもTVアニメの続きを映画化するってよく考えるとすごい冒険だったと思います。で、映画が終わったらその続きを又TV放映すると思いきや、映画を分割してTVアニメで流すという(1話はオリジナルでしたが)荒業。その後遊郭編が始まり・・・っと言った感じです。
現在のマーケティングに合うようなストーリーを「知ってるから」こそ見に行きたい。知ってるものの安心感というのでしょうか。それに多くの人がハマった気がします。
ま、そんなに堅苦しくないようリラックスして見てみますけど。
Youtubeでは市松模様の上生菓子を作ったものがあるのでよかったら見てくださいね(*^^)v
TVアニメ「鬼滅の刃」 刀鍛冶の里編 (kimetsu.com)
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
●東の柏、西のちまき?●
俗に柏餅は関東で、ちまきは関西で食べられているという話をよく聞きます。確かに関東ではちまきは関西程食べられていないようなのですが、関西でも柏餅めっちゃ食べてます。
元々は関西では柏の木が育ちにくい風土だったのと、先に書いたように柏の葉は次の葉が生えても落ちないことから、子孫繁栄の意味から武家社会の関東地方で柏餅が盛んになったと思われます。
一方ちまきは中国から伝わった時に都のあった関西地方に広まりやすかったとか。
その証拠?として和菓子界でちまきと言えば京都の川端道喜さんです。「水仙ちまき」という葛で作ったちまきを作っている老舗なのですが、ちまきの頂点の店と言っていいと思います。
僕も和菓子の世界に入ったころ、第15代目川端道喜さんの著書「和菓子の京都」を読んでその和菓子の奥深さと職人の覚悟がひしひしと伝わってきて、感銘を受けたのを覚えています。花びら餅の話とか京都の話とか和菓子職人でなくても面白いので皆さんぜひ読んでくださいね。
にしてもこの川端道喜さん。初代の川端道喜さんは千利休と一緒にお茶を習っていたり、あの古田織部と親交があったそうなので、もうこれ普通に歴史上の人物ですよね。学校でも教えて欲しい!
ちまきというより川端道喜さんのお話しになっちゃいましたが、あん庵でもちまきを作っています。「水仙粽」でも「羊羹粽」でもなく、皆さんの一番なじみが深い「外郎粽」です。粽の巻き方をYoutubeにUPしたものがあるのでぜひ見てくださいね。
ちまきの巻き方 https://youtu.be/wc6TBLX56LE
川端道喜 | 京名物 百味會 (kyomeibutuhyakumikai.jp)
柏餅(かしわもち)その① そもそも柏餅ってなんだ? 和菓子工房あん庵 和菓子で世界を幸せに (w-anan.jp)
●端午の節句って?●
端午の節句、こどもの日など5/5は男の子の節句として定着していますね。人日の節句、上巳の節句、端午の節句、七夕の節句、重陽の節句と、五大節句と言われる節句の一つです。節句というのは節目の日の事で、無病息災、子孫繁栄などを願いました。元々中国の暦から来たと言われてますが、日本に入り日本の暦に合わせて宮中行事になっていきました。
その後この節句は明治に入って太陽暦が採用された後でも広く民間行事として残り、現在に至るという事です。
「端午(たんご)」とは「月の最初の午(うま)の日」という意味です。ですので元々は午の日にしてたのが、いつのころから5/5になったという事ですね。
端午の節句は菖蒲の節句とも言いますので、「菖蒲」と「尚武」をかけて武士の時代に男の子の節句に定着したようです。
尚武: 武道、軍事を重んずること。また、軍備をさかんにすること。
大阪の和菓子~大阪府生菓子協同組合~ (wagashi-osaka.or.jp)
柏餅(かしわもち)その① そもそも柏餅ってなんだ? 和菓子工房あん庵 和菓子で世界を幸せに (w-anan.jp)
柏餅(かしわもち)その② 柏の葉のヒ・ミ・ツ 和菓子工房あん庵So sweet so happy! 和菓子で世界を幸せに (w-anan.jp)
●春告鳥●
小さい時は、ツバメが家に来てくれないかなぁってすごく思ってました。ツバメの頃家は幸せが訪れるとも聞いたことがあります。でも実際来たらフンの始末とか大変そう(笑)
ツバメは春になったら現れる渡り鳥なので別名「春告鳥」って呼ばれたりします。和菓子の世界?で「春告鳥」って言われたらやっぱり「うぐいす」を連想するというか、実際に菓名になったりしてます。まぁ両方とも間違いでは無いですよね。
●なぜ軒下に●
ツバメが人の軒先に巣を作るのはカラスなどの外敵から卵やヒナを守るためだということは結構知られていますよね。人はカラスや蛇などは除外しますが、ツバメには危害を加えない。そんなことを知っているツバメって偉いですね。かつては昔の人は雀や鳩も食してたと思うのですが、そういえばツバメって食べませんし、どちらかというと微笑ましくて守ってしまいますよね。
●ツバメの子育て●
さて、ツバメの卵が孵化するのは産卵から2週間。雛が巣立つのは3週間。1日一羽につき100匹ほどの虫を食べるそうですから、子育てホンマ大変です。
育ったら今度は人家から離れて自然の中に寝ぐらを作って集団で過ごします。 そう、成人?すると軒先の巣から山などへと引っ越しする訳なんです。
でも、長めにみても産卵から巣立ちまでは2ヶ月くらいですよね。渡り鳥なんで半年近くはいるはずなんですが・・・。
そう、子育ては1回じゃ無いんです。大体のツバメは2回卵を産んで子育てします。
そして秋には東南アジアの方に渡っていきます。春にはまた日本に戻ってきます。
●越冬つばめ●
ヒュ~ルリ~~~ヒュルリララ~~~
小学生の時に好きな芸能人と聞かれて森昌子と言ってだいぶ引かれたのを思い出します。
「越冬つばめ」聞きたい方は下をクリック!
という、越冬ツバメなんですが、普通に九州ではよく見るそうです。この歌のイメージは九州よりもなんか雪国の感じがしますが、実際は暖かいところにいる様ですね。
でも不思議に思いません?
日本では越冬出来ないので東南アジアに渡るんですが、東南アジアって1年中暖かいんです。
だったらわざわざ命の危険をおかして日本まで来なくても東南アジアで年中暮らすっていうライフスタイルでも良かったんでは無いかと。
実は東南アジアはそこまで大量に虫がいるわけでもなく、また他の鳥とも取り合いになるので雛を育てるには爆発的に虫が増える日本の春夏が適してるそうです。
だからツバメにしたら子育ては日本でして冬は寒いから暖かいところに避難するみたいな感じで、ベースはどうも日本のようですね。
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
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七十二候という季節があります。恐らく世界で日本だけだと思います。四季が明確にあるだけでも珍しいのに、それをさらに24もの季節に分けた皆様ご存知の「二十四節気」という季節があります。いわゆる「立春」とか「夏至」とか「大寒」とかですね。その24の季節を更に各3つの季節に分けたものが「七十二候」と呼ばれる季節です。
おおよそ5日ほどで変わっていく季節。そんなに変化ある?って思う方もおられると思いますが、季節の名前を聞くと「なるほど!」ってうなづける事も多いです。日本の素晴らしい環境とそれを感じとる感性豊かな日本人。日本に生まれてきて良かったと感じる瞬間です。
(元々この暦も中国から入って来たとされてますが、現代に残ってる暦は日本に合わせて日本独自にブラッシュアップされたものと言えます)
参考文献
日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~
白井明大(株KADOKAWA)
季節七十二で候。
大田垣晴子(株KADOKAWA)
くらしのこよみ
うつくしいくらしかた研究所
くらしを楽しむ七十二候
広田千悦子(泰文堂)
にっぽんの七十二候
角謙二(株式会社枻出版社)
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●なぜ柏の葉?●
桜餅の葉は食べる人がいるけど(むしろ食べる人の方が少し多い:2022年あん庵調べ)柏の葉は余程のツワモノでなければ食べられないので、良い子は食べない様にね。
そしてあまり気にした事ないと思うのですが、なんで柏餅って柏の葉っぱで包んでるの問題です。いやいや、逆でしょ。柏の葉に包んだから柏餅っていうんですね。ま、どちらにせよなぜ柏か?
これはお正月のお鏡餅に乗せる橙(だいだい)と同じ話なんですが…ん?、お鏡の上には「みかんを乗せてる?」いや、みかんじゃダメなんですよ本当は。
橙はなった実を落とさずに何年も新しい実をつけていくことから、「代々、家が繁栄するように」という願いが込められています。それは子孫が繫栄しますようにの願いを込めて、特に家単位、家族を重んじる時代には重要な意味を持ったのです。だから絶対みかん派の人は来年から橙を乗せて下さいね(笑)
それと同じく柏の葉は落葉樹にもかかわらず新芽が出るまでは古い葉が落ちないという特徴があり、橙と同じく代々家が続いていく、特に昔は男社会だったので男の子の節句に柏が選ばれたという事です。
それに加え、柏の葉には防腐作用があると言われていて流通や温度管理が整っていなかった時代には機能的役割がありました。そしてもちろん忘れてはならないのがほのかな香り。
「風味」というくらい香りは食べ物にとって重要なスキルです。積極的香りづけ(リキュールやエッセンス等)の洋菓子に対して、間接的で消極的な香りづけをする和菓子。どちらがいい悪いではありませんが、素材の味を引き出す日本の製法がここにも表れています。
●サルトリイバラ●
という話を聞いて一件落着と思いきや、柏餅だけど柏の葉っぱで巻かない事もあるんです。
広島など西日本の一部地域では柏の葉ではなくてサルトリイバラ(サンキラ)の葉を使って柏餅を作ります。「いばら餅」とか「おさすり」とか別の名前がついたりもしていますが、それを「柏餅」という名前で通ってるところもあります。この葉っぱで育った子どもが大きくなって他府県で柏葉の柏餅を見た時に「なんじゃこの葉っぱ!」って驚く話も何回か聞きました。
半月状にくるむタイプもありますが、2枚使う事も多いようです。僕は逆にサルトリイバラの事実を知らなかったのでこの業界に入って知った時に衝撃を受けましたね~
続く
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
●Twitter https://twitter.com/wagashi_anan/status/1257227130133286913
柏餅!好き!
昔は5/5に柏餅を食べない人はいないと言われたくらいポピュラーな和菓子でした。いや、今でもポピュラーですし誰もが知ってる和菓子の一つなのですが、クリスマスケーキのように誰もが食べるとは中々言えなくなってきたかもしれません。
●年間消費量●
1980年代の柏葉の年間消費量は約6億枚だったのに対して1990年代には3億枚と減っています。
データが相当古いのですが、それから約20-30年後の現在ではさらに半減している可能性は高いです。
(探しても出てきません。誰か教えて…)
ま、ざっくり予測して、1/3になったとしても1億枚消費されているので、国民ひとり1個は1年に1個は食べているということになる感じです。。。多分。
だって言うてもスーパーやコンビニで年中柏餅見ますよ。(あん庵での販売はその時期だけですが)だから決して誰も食べていないという事はないんですけどね。
もっとも僕一人で年間20-30個くらいは食べていると思います(笑)
●そもそも柏餅ってなに?●
柏餅とは柏の葉っぱに巻いたお餅のことです。そのままですね。いやでもお餅と言いながら、実は皆さんの想像するお餅とはちょっと違うんですね。
もちろん餅と言えなくは無いんですが、想像している杵とウスで搗くいわゆる「搗き餅」ではなくて、材料的には上新粉と呼ばれるお米の粉になります。
もち米の粉ではなく、うるち米(普段あなたも食べているいわゆる普通のお米)の粉を使って作る。要するに、それは「団子」といいます。その団子の中にあんこを包んで柏の葉に巻きます。餅は餅米の加工品という大前提がありますが、広義で米を使ったものや、くず粉やわらび粉を使ったものも「餅」というのは間違いではありません。また外国では「wagashi」よりも断然「mochi」の方が有名です。「Japanese sweets」よりも「nerikiri」よりも「rice dumpling」よりも「mochi」は強いです(松田調べ)
柏餅の中のあんこも一般的には「こしあん」が多いかも分かりませんが、粒あんのところもあるし、皮によもぎを入れたりすることもあります。味噌あんを使うところもあります。味噌あんは正月に裏千家の初釜に出てくる花びら餅に使われているのが有名ですね。その味噌を使って柏餅をつくります。
形も店によって様々。丸く仕上げるところもあれば、ふくよかな半月状に包むというか、折り曲げる「あみ笠」と呼ばれる形も多いです。
流通の加減で日持ちをさせないといけない時は皮にお砂糖や酵素を入れたりするのですが、日持ちをさせる必要のない専門店は、皮にはお砂糖を入れずにあっさりした味わいに仕上げています。もちろんあん庵は後者のタイプです。
シンプルな団子の皮と小豆のこし餡そこに柏の移り香。Theシンプル。素材を引き立たせる日本の文化の代表格の柏餅でした。
続く。
●全国菓子工業組合連合会 柏餅 http://zenkaren.net/archives/8580
●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
はい、エープリルフールという事でべたな嘘をつきました。
ブログはもうしばらくやめません。
子供の頃は姉ちゃんによくエイプリルフールで騙されました。何せ5歳も離れているので知恵ではかなうわけがありません。まぁ、姉ちゃんからすればほんの軽い冗談の範囲の嘘なんですけど、全く叶わないほどの知恵の差なので、僕的には悔しかった思い出があります。
今の子たちもそんな遊びをしてるんでしょうかね?
昔はよく漫画のネタにもなってたような気がしますしドラえもんではのび太が嫌っちゅうほどジャイアンやスネ夫に騙されていた記憶があります。
でも何といっても、6巻最後の号泣の最終回からの7巻の第1話「ウソ800」が一番記憶に残っています。帰ってこないドラえもんに対して飲めば必ず嘘になるくすり「ウソ800」を飲んだのび太が「ドラえもんは返ってこない」とつぶやいたため、それが嘘になり、ドラえもんが帰ってくるというお話。とにかく感動です。
エイプリールフールの起源は、1810年 4月1日ナポレオン・ボナパルトがオーストリア皇帝フランツ1世の娘マリ・ルイーズと再婚した事が大騒ぎになって嘘のような話だということから嘘をつく日になったとか。
はい、皆さん騙されましたね。これは嘘です。すみません怒らないで。。
本当はよく分かっていませんが諸説の中で有力な説が・・・
ヨーロッパでは3月25日を新年とし、4月1日まで春の祭りを開催していたが1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年とする暦を採用した。これに反発した人々が、4月1日を「嘘の新年」とし、馬鹿騒ぎをはじめた
と、ウキペディア先生は言ってます。
嘘をついて笑いあえるのは信頼関係が深いしるし。
みなさんはどんなコミュニケーションをしましたか?
●なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/
生菓子と焼き菓子って何が違うと思いますか?
それは焼き菓子って言ったら焼いてるから焼き菓子でしょって思うかな。
もちろんそうなんですが、菓子職人に生菓子と焼き菓子の違いってなんですか?って何って質問してみて下さい。そしたら多くの人はこう答えるはずです。
「水分量」
そうなんです。生菓子と焼き菓子の違いは水分量の違いなのです。もちろん他にも特徴と言うものはいっぱいあるし、例外もあるので単純に「水分量」だけで分類は難しいのですが、コアなイメージでは「水分量」なんです。
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta5709&dataType=1&pageNo=1
生菓子はみずみずしくて口どけも良く、お茶などの飲料がなくても食べられますし、(もちろん飲んだ方がいいですけど) フルーツなども使いますし、みずみずしく、そして見た目も華やかなものが多いです。
欠点としては日持ちがしないということです。水分が多いので、変質しやすくカビが来たり腐ったりするスピードが早いのです。ですので、消費期限は当日だったり、翌日までがほとんどです。
一方焼き菓子と言うのは焼くという特徴があるので、水分が抜けるんですね。水分がないと言う事は腐敗が起こりにくく変質もしづらいんです。なので日持ちがするお菓子が多いのです。
最近は、水分量が多少多くても(正確には水分活性値が高い)脱酸素剤と言うものがあって、酸素と結合させないことによって変質を防ぐと言うものです。まぁもちろん限度があって生菓子を入れれる訳ではないですけど、半生菓子など恩恵は受けてます。お菓子に直接入れるわけではないので、安全に日持ちさせると言うことです。
余談ですが、この脱酸素剤中には、鉄成分が入っていて、袋の中の酸素を吸い込んで酸化鉄になるという、そういう科学的構造なのですが、その急激に酸化鉄(錆化)になることによってほんの少し暖かくなります。これを応用したのが使い捨てカイロで、ロッテが「ホカロン」と言うカイロを発売してたのも頷けます
発売当初はなぜロッテと言うメーカーがカイロを発売したのかよく分からなかったのですが、この食品に使う脱酸素剤の応用と聞けば納得です。たしか日本で初めて開発したか販売網に乗せたかだったと思います。三菱ガス化学の「エージレス」という脱酸素剤の代名詞にもなってる商品は多分ホカロンより先に開発されていたと思います。(間違ってたらすみません・・・)それをカイロに応用したのがロッテ。そんな流れだったように思います。
とにかく話がそれるんですが、生菓子の話ですね。。。。
お菓子屋にとっては花形商品!でも原価がすっごく高くて廃棄ロスも多いので実はあまり利益は出ません。泣。
でもお客様がトキメキやすいのも生菓子。あん庵も生菓子比率の方が断然多いので、忙しい割には薄利な感じで頑張ってます(笑)
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