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近松門左衛門・曾根崎心中

学校で習ったことをこのあるの覚えている方は多いことと思いますそうです。あの曽根崎心中。六本木心中じゃないですよ。それも古いか。

 

梅田の曽根崎でお初天神と呼ばれる神社(露天神社)がありますが、その名前の由来が曽根崎心中の登場人物お初と徳兵衛のお初からきています。

詳しい内容はご存じの方も多いので割愛させていただきますが、要するに、最後そのふたりが心中をするのです。(ざっくり過ぎ・・・)

 

これ実は実話なんですね。この実話を江戸時代に近松門左衛門が人形浄瑠璃で発表しました。のちに文楽・歌舞伎の演目にもなりました。流行りすぎて当時の若者の間では心中そのものが流行ってしまったという事です。これに手を焼いた江戸幕府は心中者の一方が生存した場合は極刑を申し渡し、双方生存の場合は晒し者にしたのち市民権を奪い、心中死した遺体は親族に下げ渡さず一切の葬儀を禁ずるなど大変厳しい処置をしました。

 

僕はだいぶ前に映画で見ましたね。梶芽衣子さんがお初で徳兵衛は何と宇崎竜童さん。脇役には橋爪功さんや井川比佐志さんなど演技派揃い。

 

思いつめてお互いの首を切り心中するなんとも切ない情緒のあるお話で、30年以上前に1回しか見ていないのに梶芽衣子さんの目力のある演技が脳裏に焼き付いてて鮮明に覚えています。ラストシーンはお互いの首筋を短剣で切り鮮血が飛ぶのですが、そこにグロテスクなものはなく、どうしようもない人間の切なさ、愛、喜びさえ感じました。

 

三国志演義の桃園の誓いにもある「生まれた日は違えども死すときは同じ時」まぁ男同士と男女では同じ言葉でもニュアンスは違うでしょうが、その時は僕も若かったのでなるほど考えたこともなかったなぁって思いました。

 

何しか今回はそれを題材にしようと思いました。

「和菓子で世界を幸せに」とか「お菓子を食べたら笑顔になる」って普段から言ってるので、フィクションとはいえ人の死をイメージしたお菓子を作るなんてもちろん初めてです。一歩間違えばアブナイ奴ですが、そこは文学なんですよね。あまり違和感はないと思います。

 

血を連想させる赤いものはラズベリーとかクランベリーとかビーツとか色々あると思いますが、今回は自分の一押しである「トマト」と「マンゴー」の素材を選びました。

 

いや、合うんですよね。トマトとマンゴー。ウチではトマンゴーって呼んでますが。

 

その羊羹をあらかじめラストシーンの様にカットしました。上には美容にも良いとされている「真珠粉」をちりばめました。もちろん「心中」だけに「真珠」なんです。。。

ま、ウンチクはともかく美味しいのでぜひ食べてみて欲しいと思ってます。

●松田なんで店をつくったのか? https://w-anan.jp/about/

●お菓子作り紹介(和菓子職人あきらYoutubeチャンネル)https://youtu.be/Ol1nHE2v00E 


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